「安っぽい風鈴の音が一日中する」「自転車のベルをずっと聞かされている気分」「風が強い日や夜も出しっぱなしで困る」など、風鈴がうるさい悩みを持っている方もいらっしゃるかと思います。
私も風鈴の音に悩んでいたのですが、なんと、手紙を出したことで片付けてくれました!(お相手は一軒家です)。
ネットで集めた情報をもとに、今回作成した手紙の内容などを解説しますので、同じく悩んでいる方の手助けになれば幸いです。
前提:風鈴は悪いものではない
前提として、私は風鈴の音は好きです。
しかし、一日中ひっきりなしになっていると、それは「風情」ではありません。
本来涼しさを感じられる上品な音のはずですが、度がすぎるとそれは「騒音」になってしまうのです。
実際に、東京都環境局のHPでも、風鈴の音は「生活騒音」ととらえることができるとされています。
特に東京など人口が多い場所は、一軒家であっても隣同士が極端に近い地域もあり、風鈴は想像以上に周りに響いてしまうのです。
先述しましたが、風鈴の種類によっては自転車のベルの音に似ているものもあり、近くでずっとベルを鳴らされているのと同じように感じる場合もあります。
そのため、「風鈴の音がうるさいだなんて日本人らしくないのかな?」などと思わずに、ご自身が辛いのであれば「騒音」としてとらえることができるということを覚えておくのも大事かと思います。
どうして手紙という選択をしたのか
我が家はご近所付き合いをしていません。
- 関東圏の引越しを何度もしていたが、今までもご近所付き合いが無いのが当たり前だった
- 賃貸暮らしでいつかその場所を離れることは確実だった
という理由で、引越し時など迷惑をかけそうなときだけ事前に挨拶をする程度でした。
そのため、相手がどんな人かわからない&逆恨みを避けるために、直接言うのではなく手紙を出すことに。
また、軽く挨拶したときに、話を理解してくれそうな人だと判断したので、手紙で丁寧に気持ちを伝えることにしました(挨拶の段階で、いわゆる「ヤバい人」だった場合は手紙を出していなかったかもしれません)。
そして、新たなるトラブルの火種にならないよう、差出人が分からない「匿名」で手紙を出しました。
逆に、風鈴の被害を受けているのが自分の家だけという立地の場合は、匿名で出してもすぐに自分だとわかってしまうので、直接話す方が良い場合もあります。
手紙の内容
※少し内容をぼかしていますので、分かりづらい部分があるかと思います。
こちらからはお願いする立場として下手に出る
いわゆる、「風鈴がうるさいからしまえ!」などという風に感情的に書くのではなく、
「〇〇という理由で風鈴をしまっていただけないでしょうか」という風に書きました。
自分が手紙をもらう立場になったときに、その手紙をもらってどういう感情になるか、どんな行動をとるかというのを一文書くごとに想像しながら書きました。
相手に理解を示す
「風鈴自体が悪ではない」
「風鈴は日本の伝統的なもの」
「好きなものを邪魔して申し訳ない」
という理解を示したうえで、「それでもどうしても音が辛いから、お願いの手紙を出している」という旨を書きました。
例えば、自分はクラシックが好きで、気づかないうちに外に音漏れするぐらいの音量で聞いてしまっていたとします。
それを、クラシックを聞かない人が「騒音」だと捉えたとします。
そんなときに「素敵な音楽ですが、音が漏れているのが気になります」と言われるのと「クラシックが嫌いだから音を小さくして下さい」と言われるのとでは、たとえ嘘でも前者のほうが「どうにか対策しなければ」という気持ちになります。
「うるさい」という言葉は使わない方がいい
相手も、周りに迷惑をかけたくてわざと風鈴を出しているわけではありません。
自分が涼しさや風情を感じるためだったり、もしかしたら、それを周りにおすそ分けしたいとすら考えてるかもしれません。
そんな方に「うるさい」と言ってしまうと、下手すると逆上されてしまう恐れがあります。
事実、うるさいと感じていても、そこは丁寧に言葉を選ぶ必要があります。
事実は事細かく書く
例えば、「風鈴の音がまたするかもしれない…」という不安症状が続いたり、元々患っていた精神的な病が悪化してしまった場合などは、そのことは事実として細かく書くべきかと思います。
病院に行って診断書をもらえたら、その事実を書いてしまうのも1つの手です。
まともな人なら、そこまで人が追い込まれていると分かれば風鈴をしまってくれます。
「〇〇のときはは外してほしい」というより、「(常に)しまってほしい」と強く言う
ネットで風鈴の悩みを調べているとき、「『風が強い日や夜だけでも外してほしい』と手紙でお願いをし、最初のうちは外してくれたが、面倒になったのかいつからか外してくれなくなった」という情報を目にしました。
そのため、相手が普段つけっぱなしの場合は「〇〇のときはは外してほしい」というよりも、強く「しまってほしい」と言った方がいいと判断しました。
嘘は書かないが、事実を言葉を変えながら書く
大げさに嘘を書く(例えば、本来日勤をしているが、夜勤で眠れないと嘘をつく)のも一つの手ですが、手紙を書いているうちに文章に矛盾が生じたり、嘘を突き通せなくなってしまうことがあります。
そのため、自分の感情を正確に表現するためにも、嘘をつかないようにしました。
ただ、バカ正直にすべてを書く必要はありません。
- 向かいの家に住んでいるものです
→近所に住んでいるものです
という風に、トラブルや特定防止のために、少しぼかして書く工夫も必要です。
また、事実を第三者視点で書く方法もあります。
例えば、「風鈴の音が頻繁に聞こえて、『私』が精神的な病を患ってしまった」という風に書くと自己主張が強いように感じますが、「『家族』が精神的な病を患ってしまった」という風に書けば、家族(第三者)から見たら嘘の内容ではありませんし、「手紙を出した人は家族のためにどうにか努力しようとしている」ことに同情してくれる可能性があります。
手紙を出すタイミング
私の場合、
- 強い風の日も夜も出しっぱなしにしていて、片付ける気配がない
と確信したタイミングで手紙を出しました。
風鈴の音が聞こえた最初の日は、夕方ぐらいにしまってくれたので「昼だけなら我慢するか…」とも思ったのですが、翌日以降は一日中聞こえるようになったので、そのタイミングで手紙を出す決断をしました。
実は、私は騒音問題で引越しを2回しています。
そのため、騒音によるストレスが、体や精神にどんな影響を与えるかは良くわかっていました。
なので、騒音に耐えきれなくなって攻撃的になったり、おかしな行動をしてしまったり、精神的な病気になる前に手を打つべきだと強く考えていて、今回はかなり早めに手紙を出しています。
それでもしまってもらえないなら直接話す→町内会に相談→警察に相談などをする
幸い、私の場合は手紙を出したらすぐに風鈴をしまってくれました。
もし、これで改善されなかった場合は
直接言う→町内会に相談→警察に相談
という手順を踏む予定でした。
というのも、最初に手紙を匿名で出しているので、自分が直接話に行っても、先日手紙を出した人とは別人(=クレームが複数の世帯から入っている)と思わせることができます。
※もちろん、手紙と同一人物でないよう話を工夫することが重要ですし、感が鋭い人であれば同一人物であるとわかります。その点は、どんな話をするかを事前に考えて、ときには同一人物であるということを言ったほうがいい場合もります。
また、町内会が頼れず、直接言っても改善しない場合は、そのまま警察に相談してもいいかもしれません。
先述した通り、特に東京では「生活騒音」となっているので、警察に相談するのは大げさなことではありません。
相手の雰囲気などを見て、トラブルにならないよう上手く立ち回るのが重要
相手が「明らかにヤバい人」であれば、丁寧にお願いしても聞き入れてもらえない可能性があります。
そのため、警察に頼る手段や、最悪の場合、引越しを検討することも重要です。
逆に、「まともな人」であれば、手紙でお願いしても聞き入れてくれます。
なので、下手に刺激してトラブルにならないよう、相手の尊厳を傷つけない丁寧な文章でのお願いが必要です。
風鈴を出していて、手紙が来てしまった人へのお願い
「風鈴を出していたら、しまってくれという匿名の手紙が来た」ということで、当記事にたどり着いたかたもいらっしゃるかと思います。
匿名であったり、直接言わないないことで内容に恐怖を感じたり、逆に憤りを感じることもあるかと思います。
ただ、手紙を出している方は
- 風鈴自体は嫌いじゃない
- トラブルを避けたい
という考えの方が多くいらっしゃいます。
また、人より物音に敏感で、ストレスにより心身がおかしくなってしまう方もいらっしゃいます。
敵意がむき出しであったり、相手を不快な思いにさせたい・嫌がらせしたいというかたは少数かと思いますので、「窓を閉めて家の中で楽しむ」などご配慮をいただけますと幸いです。
ご協力をよろしくお願い致します。